昨日の夜、まりこふんさんの「古墳の歩き方」という本を読んでいたら、14ページに載っていた「野毛大塚古墳」という古墳に目がとまりました。

私がいままで行っていた古墳は、前方後円墳か円墳か方墳、くらいしかなかったので、帆立貝形古墳である「野毛大塚古墳」は、場所的にもそんな大変な場所ではないし、散歩がてら見学しに行ってもいいかなと、お手軽に行ける古墳だと思い、月曜日の今日、古墳巡り散歩に出かけてきました。
等々力駅から野毛大塚古墳へ行く道順
野毛大塚古墳は、東急大井町線「等々力駅」から徒歩10分ほどのところにあります(人によってはもっと早く到着できてしまうかもしれません)
環状八号線の方へ歩いて行くルートと、等々力渓谷から野毛大塚古墳へと行くルート、いろいろなルートがあると思います。

家を10時くらいに出るつもりだったのに、また出遅れてしまった私。
等々力駅に着いたのは、13時くらいだったかと思います。


駅に着いたら、等々力渓谷方面へと歩いていきます。
私はGoogleマップを見つつ、野毛大塚古墳がある「玉川野毛町公園」を目指しました。


道路を渡り、左側がカフェ右側に大きな木がある道を進むと「ゴルフ橋」という赤い橋が見えます(下にある鉄骨が赤く塗ってある)
右側に、等々力渓谷へ行ける階段が見えます。

最初のルートは、等々力渓谷へ行かず、住宅街を歩いて、環状八号線方面へと歩いて行くルートです。
等々力渓谷へと行く階段付近を見てみますと、このような看板があります。



とりあえず、等々力渓谷へは後にして、ゴルフ橋を渡っていきます。
ゴルフ橋の上から等々力渓谷を見てみたのですが、私の想像とはかけ離れた、茶色く濁った川が見えました。

ちなみに、等々力渓谷に流れている川の名前は「谷沢川」と言います(詳細は、世田谷区のサイトへ)
谷沢川は、多摩川へと流れる川で、都会にこんな緑豊かな渓谷があるだなんて、不思議です。
現代的に考えれば、都会に渓谷だなんてと思うかもしれませんが、昔の人から見たら、周りの景色としっくり溶け込んでいたに違いありません。

橋を渡り終えると、住宅街に入ります。

ここの十字路を左に曲がります。

左に曲がった後は、ひたすら真っ直ぐ進みます。
すると、交差点が見えてくるので、交差点を渡った右側に、玉川野毛町公園が見えてきます。


しかし、天気がいまいちな感じです。
涼しいのは涼しいのですが、せっかくの古墳散歩なのですから、ちょっとくらい太陽がほしいところです。

玉川野毛町公園に到着(公園内、野毛大塚古墳への道順)
玉川野毛町公園に、数台車を停められる駐車場があるようです(有料ぽいです)
公園の方へ入ると、公園全体マップが見えます。

公園案内図を見ると、目的の「野毛大塚古墳」は左上、テニスコートの絵が見える上にあります。
古墳に行こうとしたら、こちらの像が目にとまった。
最初、左腕が骨折している人が包帯で固定されている人の像かと思いました(失礼すぎ!)
すみません・・・

歩いて行くと、左側に公園の管理事務所が見えます。
ここで、野毛大塚古墳についての説明が書いてあるポストカードをもらいました。

テーブル、ベンチ、トイレがある場所です。

自動販売機も、3台ほどありました。

自動販売機のある場所を通る先に、野毛大塚古墳があります。

野毛大塚古墳に到着(野毛大塚古墳を見学する)
公園内を歩いて行くと、左側に、今日の目的古墳「野毛大塚古墳」が現れます。

上を見上げると、階段が見え、古墳の上に上がれることがわかります。

今回の目的地「野毛大塚古墳」は、帆立貝型古墳です。
帆立貝型古墳は、簡単に言えば、前方後円墳の前方の四角部分が、キュッと小さくなった感じの形の古墳で、その形が帆立貝に似ていることから、帆立貝型古墳と呼ばれています。

古墳のふちを歩いてくると、説明看板が見えてきます。

古墳の上には上がらず、古墳の周りを歩いていきます。

古墳の目の前は広場になっているようで、レジャーシートの上に座って、おしゃべりをしたりしている家族連れの方が多く見られました。
下に見えている盛り上がっている四角は、中島みたいな、たぶん祭事をするために場所だったところではないかと思います。

古墳からちょびっと出ている四角い部分に立って、古墳を横から撮ってみました。

左下に、葺石がキレイに復元されているところが見えます。

野毛大塚古墳は、キレイに復元されている古墳。
しかし、家で見た写真では、古墳の周りに埴輪が置かれていたと思います。
まりこふんさんの本にも書いてあったように、みな古墳の周りで遊ぶので、普通に置いてあった埴輪が壊されてしまい、撤去されてしまったのではないかと思います。


古墳のふちを、歩いてどこまで行けるか歩いてみました。

行き止まりのようです。

行き止まりのところに、古墳の頂上へ行くことのできる階段がありましたので、この場所から古墳の頂上を目指しました。

階段を上がりきると、古墳の頂上に着きます。
古墳の頂上は、このように平になっています。

頂上にあるパネルは、古墳内の埋葬品や埋葬状況について描かれていました。
コンクリートの上にある丸いパネルは、古墳内の全体像のようです。


こんな感じにパネルが配置されています。

野毛大塚古墳の説明文が書いてあります。

野毛大塚古墳は、大田区から世田谷区にかけて展開する「荏原(台)古墳群」のひとつ、野毛古墳群の中心となる5世紀初頭に築かれた大形の帆立貝形古墳です(管理事務所から頂いたポストカードから抜粋)
出土品については、ウィキペディアを見ていただけるとわかりやすいです(おいっ)
前方後円墳の四角い部分が、短くなったバージョンの帆立貝形古墳。
その四角い部分がキレイに見えます。



そして、古墳の頂上に登ったからには、墳丘からの眺めを楽しまなきゃいけませんよね。


テニスコートや野球場の反対方向の眺めも写真におさめていたと思っていたのに、残念ながら写真がありませんでした・・・
古墳の頂上にあるパネルの詳細も、写真に撮ってきました。
これは、甲冑?かなと思いましたが、ポストカードによると多くの武具が出土しているようです。


オレンジ色の柵の中では、古墳の草を生やしているようでした。

古墳はお墓です、大切にしましょう。
こちらは、玉川野毛町公園の管理事務所から頂いてきたポストカードです。
野毛大塚古墳は、上から見ると、きれいに整備された帆立貝形古墳の形が確認できます。

野毛大塚古墳を見学し終えて休憩、公園でデイキャンプができることを知る
野毛大塚古墳をひととり見学し終えたあと、ベンチに座って休憩をしていました。
いろいろな人が公園を散歩されていたのを見ましたが(ノマド的な人も数人いましたが)いろいろな古墳を見てきてやはり、現代の古墳の役割は、人々の憩いの場となっているところが多いようです。

休憩し終わり、次の見学場所、等々力渓谷へと向かいます。
ちなみに、玉川野毛町公園は、デイキャンプもできるようです。

あれ?かまどがあるじゃん!キャンプができるのかな?なんて思いましたが、デイキャンプ専用のようです。


初めて見た「帆立貝形古墳」の「野毛大塚古墳」。
古墳が公園内にあるだけあって、公園で遊ぶ人たちに、ちょっとやられてしまっていたのは残念でしたが、でも、キレイに整備されて見学もできて、野毛大塚古墳が、公園を利用する人たちによって守られていくようにと思います。
東京都内にある「帆立貝形古墳」ぜひとも足を運んで、古代ロマンに浸ってはどうでしょうか。